デザインする時に参考にしているもの

久々のブログ更新になってしまいました。
ジュエリーをお届けした方からよく、写真よりも素敵ですね、と温かなお言葉を頂きます。ほっとして、とても嬉しいのですが、同時にもっと、実物に近くお伝えするには、、、という課題も頭をよぎります。

高いカメラを買う、直接ご覧いただける機会を増やすなど、、
ただ、どれも少しハードルが高い、、

ですので、見た目の奥にあることを、まずはお伝えしてみたらどうかと、
ジュエリーのデザインをする時に参考にしている素敵なものたちをご紹介したいと思います。


左から、/ 理想の暮らしを求めて 濱田庄司スタイル 美術出版社
/ Roger  Vivier  UNIVERSE PUBLISHING
/ 和の菓子 ピエ・ブックス

学生の頃に購入したものもあり、作業しながら読んだりしているので、ボロボロ。。
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和の菓子


この中で、一番本当に一番、心に留めているもの。

とらやの紅一点で笑顔を表現した「えがおまん」
シンプルで、抽象的で、でも的確にそれを、表現しているもの。これ以上でも以下でもあってはならないもの。感情まで宿っているよう。
こんなアイテムが作りたいといつも思っています。

他にも、この本の中にはアイデアが詰まっています。

重力に逆らわない、堂々とした、でも優しい存在感。


記号を使うなら、こんな風に馴染んで使いたい。


「ふじ」(藤の花)
作者の藤原道喜の「このはなやかな抽象性を見よ。」の一文にしびれます。
学生時代、これにしびれたから、ao jewelryでは抽象的な表現が多いのかもです。


「つばきもち」
古代日本人は、神霊が降りてくるという信仰により、つばきの葉を大切にしたそうです。
その信仰心が素直に表現されたことで、プリミティブでなんとも愛らしい姿に。
じんわりと愛らしくあるのは、頭で考えて到達できない領域。
やたらに意味を持たせたりしないで、心に素直に作りたいと初心に戻してくれる一ページ。

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Roger  Vivier

ジュエリーの強度や使いやすさを、ハイヒールのそれに置き換えて鑑賞しています。

ヒールは根元が太ければ、先は細くても曲がっていても大丈夫とか、装飾で華奢さを出したりなど、用は満たしながらも美を突出させるバランス感覚や技術を見ています。

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想の暮らしを求めて 濱田庄司スタイル


手作業の跡が強い大胆な作風なのに、とってもモダン。
大らかに作っているようなのに、繊細さと緊張感を内包している様子。
この謎、としか言えない絶妙なバランスに引き込まれます。
巨匠から元気を貰う一冊です。

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これらから感じたことを、自分にポイポイっと入れて、それをなるべく素直にアウトプットするような感覚で、デザインしています。

以上、好きで参考にしているものたちでした。


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