ダイヤモンドの4C
制作したい!と気持ちの沸き立つダイヤモンドは、星の数ほどある中でも、私にとってはわずかで、でも、確実にこれと分かる一粒です。
語りかけてくるようなダイヤはあります。
そしてダイヤの面白さと魅力は、グレーディング(=鑑定) 結果が良いからといって、グッとくるものであるかは別、という所です。
いわゆる完璧な人が、魅力的とは限らない、個性が素直に現れている人に親しみを感じる、そんな人との出会いにも似ています。
ao jewelryのダイヤモンドの仕入れの基準は、そういった言葉にならない良さと、仕入れ可能な価格であるかどうか、の2点のみでした。
ですので、今までグレーディングは参考程度にしており、お伝えすることも無かったのですが、大きめダイヤをリングにしてみたいな、という私の夢や、グリスーリの店長さんからのお声掛けもあり、1年かけて勉強したり、沢山見たり、制作したりとじっくり取り組んでリングに仕立てました。
まずは、ダイヤの鑑定機関につきまして。
最も信頼が高いとされるA鑑と認められている機関は3つあります。
- GIA(米国宝石学会:Gemological Institute of America)
- CGL(中央宝石研究所:Central Gem Labolatory)
- AGT(AGTジェム・ラボラトリー)
こちらの中から、中央宝石研究所に依頼しています。
4Cという、世界的に統一された基準でグレーディングしています。
今回は、その4Cについて記事にまとめます。
4つの「C」によって、ダイヤモンドを評価するものです。値が高ければそれだけ希少性が高いことになります。
考え方の元は2000年前のインドが発祥ですが、GIAが20世紀の半ばにそれまでバラバラだった評価基準を統一して制定しました。
カット方法や、形によって大きさの印象は変わってきます。
大きく見えるカットは、マーキスカットやプリンセスカットがあります。
ダイヤの生成には、地下150Km以上の深度と1100度以上の温度が必要です。
私たちの生活圏はダイヤにとっては不安定なため、ゆっくりと地上に上がってきたものは石墨になってしまいます。高速のマグマに運ばれて、生まれた状態のままであったものがダイヤモンドとなります。
この様に、奇跡が重なる様に手元に届くため、生成過程や運ばれる間に内包物を含んだものも多く存在します。
ピンクやブルー、パープル、グリーン、オレンジのカラーダイヤは色が濃い方が価値が高いとされます。
炭素のみで構成されている物質が、透明なのはとても不思議です。
4Cの中で唯一人の手によって評価の分かれるものです。
ブリリアントカット以外は、カット名が表記されるのみになります。
以上が4Cの簡単な説明になります。
詳しく調べると、それぞれにロマンを感じるほどに非常に奥が深い世界です。
一つのCを単体で見るのではなく、4つを総合的に見ます。
例えば、クラリティ(透明度)が低くても、カットがとても良いからテリ(反射)がいい、など。
長所も短所もあるけど、私は好き、という感じも人付き合いに似ているような。
あとは好みで、ブラウンカラーでColorの価値は低くても、ピンクゴールドの地金と合わせるととびきり可愛いというのはao jewelryの定番です。
ソルトアンドペッパーと呼ばれる、内包物が塩胡椒のように入ったものも、クラリティ(透明度)が低くても、格好良くてとっても好きなダイヤです。
この様に、オープンな気持ちで選び、それをグレーディングでより詳しくお伝えする、という順序でご紹介して参ります。
レポートをつけてお渡しいたします。
グレーディングのダイヤモンドは、2024年現在リング1種類のみでのご紹介になります。
他のアイテムにはお付けしておりません。
次回、リングのご紹介もしたいと思っています。